忍者ブログ
一次創作、時々版権ネタ。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

推奨レベル4 子供PC1人用

ネタバレなしの感想:
今回が3回目のプレイですが、ルート選択が多彩です。
選択肢以外のところでも探索パートの展開がPCによって少しずつ変わります。
(っていうか何が基準なんだろう そして推奨レベル4とピンポイントなのはなんでだろう)

ネタバレ・スクショ大量につきご注意ください。


――2人は見張りを前に、小声で相談していた。

スズリ「正面突破は危険だね。眠らせてしまえばあっさりいけるかもしれないけど、
その手の技は他の皆に任せていたから私ひとりじゃできないし」
アリス「それに、失敗したら中にいるジャックの命が危うくなるのではございませんこと?」
スズリ「そうなんだよ。あまり派手なことはできないし……
裏口のほうが慎重かつ安全に行けるはず。アリス、裏口に回ろう」

裏口にも見張りは立っていたが、こちらは1人と少ないうえに居眠りしている。
簡単に仕留めると静かに裏口の戸を開けた。



アリス「スズリさん、ジャックが捕われているのはすぐ東の部屋ですわ。
彼を救出して、早いところ逃げ出しましょう!」
スズリ「この部屋ね。……罠はないみたいだけど、さすがに鍵はかけ直されてる。
魔法を使えば鍵ぐらい壊せるけど、ここは慎重に行かないと。鍵を探しに行こう」

その隣の部屋――正面扉に近い東の部屋からは、誰かの話し声が漏れ聞こえた。
肝心の鍵は首領が持っており、その首領は今仮眠をとっている最中らしい。

スズリ「鍵は首領の部屋かな。適当な盗賊を気絶させて変装すれば、簡単に忍び込めそうね。
寝ぼけ眼じゃ気づかないだろうし、だいたいどいつも同じで見分けがつかないじゃない」

盗賊の1人が出てくるのをしばらく隠れて待ち、忍び寄って気絶させた。



スズリ「アリスはここで隠れて待ってて。後は私に任せて!」
アリス「はい。わかりましたわ」

首領の部屋らしい一室には簡素な鍵がかかっていたが、この程度ならばスズリにも十分解錠できる。
スズリは音もなくドアを開け、細心の注意を払いながら部屋の奥へと忍び足で進んでいった。

周囲を見渡すと、首領の眠るデスクの隅に無造作に置かれた鍵を見つけた。
ぱっと見た目でもこの鍵が例の鍵穴に合致するのは間違いない。




運悪く盗賊の首領に気づかれてしまった!

スズリ「(まずいわね、下っ端に気づかれる前に何とかしないと!)」

寝ぼけていたのが幸いし、何とか騒がれる前に失神させる事に成功した。
首領を部屋に隠すとスズリはすぐさま部屋を出た。

アリスと合流して鍵のかかった監禁部屋に向かい、先ほどの鍵で扉を開ける。



見張りを仕留めると、2人はジャックに駆け寄った。
しかしジャックはそれに気づかない様子だ。

アリス「ジャック、ジャック! ま……まさか、死んじゃった?」
スズリ「……脈はしっかりしてる。大丈夫、生きてるよ。
ちょっと手荒だけど……まあ、助けに来たんだからこれぐらい許されるでしょ」

スズリは勢いをつけてジャックの右頬をたたいた。



スズリ「しっ!大きい声を出さないで!……私のこと覚えてる?
忘れたなんて言わせないよ。日中はよくもさんざん言ってくれたね?」
ジャック「ひ、ひえええ……!まさか、黒幕はお前なのか!?」
アリス「もー、スズリさん!こういう時に冗談はおやめくださいっ!」
ジャック「アリス……?ま、まさかアリス、こいつに騙されて……!?」
スズリ「ねえ、アリス。冗談言った私も悪かったけど、今度は本気で殴ってもいい?」
アリス「スズリさん、暴力はおやめください。実は……」

ジャックはスズリ達から縄を解いてもらいながら説明を受けた。
そして、その説明が終わるとジャックは自ら土下座をし……



スズリ「……だから、もういいよ。私は冒険者として、やるべきことをしただけだもの。
そんなことよりも、早くここを脱出しよう」

スズリ達はジャックに手を貸して立ち上がらせると、
アリスと森で再開した地点まで急いで移動を始めた。




スズリ「……さて、私にできることはここまでだね。あとは南に行けば、いずれ街に出るよ」
アリス「スズリさん、これからどうなさるの?本当に冒険者をやめてしまわれるの……?」
スズリ「……。ずっと、考えたんだけど。私は――」

「――お前達はその辺を探してくれ。私はもう少し北へ進んでみよう!」
「かしこまりました!」

遠くから聞こえてきた声に、スズリは思わず身構える。

スズリ「な、何?まさか追っ手?」
アリス「この声はヘンゼルですわ!」
スズリ「ヘンゼル?」
アリス「ワンダーランド家騎士団のヘンゼル・グレーテルです。
きっと隠密行動にてわたくしたちを助けに来てくださったのでしょう」
スズリ「なんだ、新手じゃないのね。びっくりした……」

アリスは声のする方へ駆けて行ったかと思うと、
すぐさま騎士団とそれを率いる男性を引き連れて戻ってきた。
先頭に立っている彼がヘンゼルなのだろう。

ヘンゼル「お嬢様、そしてジャック様。よくぞご無事で……!」
アリス「この方が助けてくれたのよ」

そういって、アリスはスズリの方へ手を向けた。

ヘンゼル「左様ですか。……どこのどなたかは存じませんが、
お嬢様を救ってくださり誠に感謝いたします。――ところで、悪党どもはどこに?」
スズリ「今頃アジトでいい夢見てますよ」
ヘンゼル「左様でございますか。自警団も動いておりますので、奴らに関しては任せるとして……
さて、お嬢様にジャック様。私達は帰りましょう。皆様が心配されていますから」
アリス「ちょっとだけお待ちになって、ヘンゼル!
……スズリさん!本当に、どうなさるの?とりあえず、旅に出てしまわれるのですか?」

スズリ「(……私は、もっと強くなりたい。強くて優しい冒険者になりたい。
こんな半端な気持ちじゃどこにも行けないし、皆にも会えない。だから、)
……宿に帰って、もう一度頑張ることにしたよ」
アリス「そう、それを聞けてよかった。
……また街角でわたくしたちみたいな大馬鹿が現れるかもしれません。その時は無視してくださいね」
スズリ「うん、そうするよ。もういきなり殴りかかったりしない」



アリスたちを見送った後、スズリも宿への帰路に就いた。
ともあれ、少女の旅という名の家出はこれにて終了したのである。




「ふふふ……」
「……?何を見てるの?」
「そうね……いつも通り汚い格好をした、わたくしの恩人、ですわ」
「わたくしの、か。僕にとっても、同じなんだけどな」



(もちろん、今でも私は好奇の目でいつも見られているし、時々は陰口を叩かれることもある。
……それでも、今は冒険者を続けようかなと思う。 その理由は――!)


おまけ






前からやりたかったバッドエンド。
これはこれでいい雰囲気なのに、直後に出てくるゲームオーバー画面の無情さよ……
見返したらヘンゼルさんの外見入ってるスクショここしかなかった


感想。
大好きなシナリオなのもありますが、
PCが冒険者を志した理由とかも掘り下げるチャンスかなと思ったのでスズリでやりました。
動かしやすいPCでのリプレイだったので超楽しかった!
楽しすぎて前半のNPCを罵倒するシーンで調子乗りすぎた。

スズリが冒険者を目指したのは、キャラ設定の本家であるのんびり版戯書
多くの冒険者との交流を楽しんでいたのがきっかけ。
なのでCWにおける冒険者の実情をはっきり知らないままリューンに来て、
現在なんやかんやと苦労してます。
それでも、仲良くなった冒険者たちに近づきたくて努力中。

なお、のんびり版戯書で会った冒険者の中には2代目2期のジニアもいます。
時系列とはなんだったのか。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
[211]  [205]  [209]  [208]  [206]  [204]  [203]  [202]  [201]  [200]  [199
カレンダー
01 2025/02 03
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28
プロフィール
HN:
千草はる
性別:
非公開
自己紹介:
ツイッター:@hal_mgn
ブログ内検索
P R
Admin / Write
忍者ブログ [PR]